畳の効能・豆知識
畳の効能
「畳って気持ちいい!」の理由・・・
い草は六角形の立体柔組織、星状細胞で構成されています。 その繊維と繊維の間は中空で節があり小部屋がたくさん。 この空洞がイグサの驚異的な調湿機能をつかさどっています。 ホルムアルデヒドなどの汚染物質を吸着し、それを分解していくという、 まさに空気清浄機の役割を果しているといえます。
いぐさの断面写真
1.湿度を整える
畳の原料となるい草は、調湿効果も抜群!高温多湿な夏や低温低湿の冬を過ごす日本の気候にもぴったりです。
2.空気をきれいに
シックハウスの原因となるホルムアルデヒドや二酸化窒素を吸着し、空気を浄化してくれます。畳は、エネルギーを使わない天然の空気清浄器です。
3.夏は涼しく、冬は温かく
畳は四季を通じて、優れた断熱効果を発揮します。夏場はサラリと快適に、冬はほのかに温かい畳の上では、誰もがくつろげる時間が流れます。
4.安心感のあるクッション性
畳の適度な弾力性は、転んでも怪我をしにくいというメリットも。硬いフローリングよりも足や腰、膝への負担も和らぎます。
5.アロマセラピー効果
い草の香りに満たされた部屋は、アロマセラピー効果も。また、しなやかで丈夫な熊本県産のい草は、磨くほどに艶やかな黄金色になります。
6.学習効果
畳の空間で勉強した子どもたちは、集中力が持続し成績も向上したという結果が実証されています。畳のある空間は、高い学習効果も期待できます。
畳の豆知識
タタミゼとは?
欧米の建築用語で「畳化」ということです。
タタミゼにすると椅子が要らない。膝をくずせる。寝そべることができる。「TATAMI」という和の空間として安らぎ、茶道、華道、心の豊かさの習得、武術による精神修業、エコルームなどとして、今、欧米先進諸国では畳が認知されつつあります。
昔からの…その1
「起きて半畳、寝て一畳」「着物は半畳で着る」などの言葉があるように、人は生活の中での折り目、けじめをつけるのに畳を役立たせていました。
昔からの…その2
茶道では、畳縁を踏まないような作法がありますが、畳縁が汚れないようにするのはもちろんですが、畳の隙間から刀で突かれるのを警戒するための作法!という説もありました。
畳についている天然泥土は安全!
新しい畳表に替えたときは、土が付いています。これは不良品ではなく、染土というものですが、とても大切な役割を果しています。い草を乾燥するときに表面に覆い、水分が均一に抜けるようにしたり、畳表を織るときにい草が滑らないようにする役割があります。葉緑素の酸化を防いで、い草の色を青く新鮮に保つ働き、さらに畳特有の香りも泥染めしないと出ません。 熊本の畳表には、良質の染土が使用されており安全です。なお、この染土は、敷き込み時に畳屋さんが乾拭きしてくれますし、ご要望があれば、ブラッシング加工で最初から染土を落としてくれる畳屋さんもあります。
畳にはダニが多いというのは、間違い!
ダニは畳が好きなのではなく、温度と湿度が適度なところには、どこにでも発生します。 ダニ対策のポイントは、生息環境を作らないことです。まず、換気をしてください。エアコンのドライをかけるのも方法のひとつです。ダニはほこりも大好きですので、こまめな掃除も忘れないでください。
畳の大きさはそれぞれ違う!
畳はどれも一緒に見えますが、実は一枚一枚形が違います。このため、目印も付けずに外すと「入らない」こともあります。これは微妙に違う部屋の形に合わせて、畳屋さんがパズルのように畳を合わせているからです。もし、ご自分で畳を動かす場合は、裏に番号や方向を書いておいてください。畳の裏に書いてある場合は覚えておいてください。
建材だけでなく、健康食品も!
畳の効能でもあきらかなように、イグサや畳は現在のシックハウス症候群や、さらにぜんそく、アトピーなどの改善にも効果が期待できるとして健康建材、健康食品としても見直されています。 畳だけでなくイグサは、壁紙にすると、化学物質からの有害物質を吸着する健康建材になります。 食物繊維63%、カリウム2.37%など、食物としての効能も期待ができます。今でも、お茶やアイスクリーム、そうめん、ふりかけ、飴などが製品として販売されています。 中国の「中葯大辞典」には、イグサ地上部が利尿、止血、止渇などを目的に用いると書かれており、漢方薬としての効果も期待できそうです。